4.10

 

あぁもうお母さんになったんだな彼女は

って不思議な気持ちになりながら、まだ生まれて2ヵ月の赤ちゃんを抱っこした。

小さくてフワフワで、腕が緊張した。

その日の夜、お婆ちゃんが亡くなったという報せの電話があった。

次の日に新幹線で地元に向かった。

お化粧をしてもらって、すごく綺麗になったお婆ちゃんが布団に眠っていた。

触れた手はひんやりと冷たくてすべすべだった。

 ずっと同じ体温で同じ顔で同じ身体で生きているのだけどその事に実感が伴わず、ふわふわと、とりあえず今を埋め合わす。

他人の身体に触れた時、その曖昧な部分がするりと、大きな柱になって私の真ん中を貫いてくれるような安心感がある。

ひとりでは、ただの不感症でしかなく。

ひとりでは、泣くことすらできない。

フワフワとかすべすべとかひんやりとかあたたかさに守られて生きている。そう実感する。